Heading

航空貨物の初のリアルタイム予約エンジンであるcargo.oneが、世界的な航空貨物需要の急増により、シリーズBの資金調達で4,200万ドルを獲得

• 現在、ヨーロッパから年間11万件以上の航空貨物を取り扱い
• デジタルプラットフォームで初めて、コロナウイルスワクチンの世界的な流通のサポートのために、温度に敏感な製品を出荷するためのオプションを追加
• デジタル航空貨物予約の需要増加に対応するために3つの新しい航空会社と提携契約を結び、1日あたり180トンの航空貨物の輸送を促進
• Bessemer Venture Partnersが主導するシリーズBの投資で、既存の投資家であるIndex Ventures、Creandum、Point Nine、Next47が加わり、北米での事業拡大に資金を提供

ベルリン、2020年12月17日 - 航空貨物のデジタル予約プラットフォームであるcargo.oneは、目覚ましい成長の一年の締めくくりに、シリーズBの資金調達で4,200万ドルを獲得しました。このニュースは航空貨物業界のコスト圧力とスペース不足が限界に達したことでデジタル配信に対する需要の高まりに後押しされ、シリーズAでの1,800万ドルの資金調達ラウンドからわずか6か月後に届きました。
‍

航空貨物の需要が急増する一方で、スペース不足は危機的状況

eコマースの売上が昨年のホリデーシーズンの伸び率である14.7％増と比較し、今年の同シーズンで25％から35％増加すると予測され[1]、航空貨物の小包の量が過去10年間ですでに2倍になっている[2]ことからもわかるように、資金調達ラウンドは航空貨物スペースの需要の急増を反映しています。

業界はコロナウイルスワクチンの世界的な流通に必要な要件への迅速な対応にも尽力しています。ワクチン輸送は非常に温度に敏感であり、これまでにない規模のロジスティクスを必要とします。世界中の78億人にワクチンの投与を提供するためには、ボーイング747貨物機8,000機分のスペースを満たします[3]。

このような状況を背景に、国のロックダウンと海外旅行の制限により、世界の航空貨物スペースは2019年と比較して、コロナ禍以前のレベルからすでに劇的に24％以上減少し[4]、結果的に記録上最大の世界のキキャパシティークランチの危機をもたらしています。

cargo.oneは、非常に厳しい環境下の航空会社にとって比較的『明るい場所』であり、航空会社が航空貨物の急増する需要に対応できていて（貨物総輸送量（貨物トンキロ＝CTK）は前年比8.6％増）、アジア・北米の貿易レーンの確かな実績[5]の恩恵を受けている北米での成長機会に特に焦点を当てています。たとえば、デルタ航空、アメリカン航空、ユナイテッド航空は、世界的な渡航禁止令による乗客需要の減少を相殺するために貨物専用便を劇的に増やしました。デルタ航空は週に124便の貨物専用便を運航しており[6]、アメリカン航空は10月だけで1,000便近くの貨物専用便を運航しており[7]、ユナイテッド航空は2020年第3四半期に同社の貨物事業が50％増加して4億2,200万ドルに達したと報告しています[8]。

デジタルプラットフォームの需要急拡大が目覚ましい成長を牽引

このような不安定な市場状況では収益を支えるために航空貨物に大きく依存せざるを得ないにも関わらず、航空会社はスペースを効果的に配分するのに苦労しており、その結果、フォワーダーは重要な貨物スペースにアクセスできていない状況です。現行の貨物の予約・販売の時間がかかる面倒な手動プロセスは、非効率性に輪をかけています。

3年前に最高経営責任者のOliver T.NeumannとMoritz Claussenが、最高技術責任者のMike Rötgersとともに設立したcargo.oneは、航空貨物のグローバルオペレーティングシステムを構築しています。現在、同社のデジタルプラットフォームは、ルフトハンザ・カーゴ、フィンエアー・カーゴ、エティハド・カーゴ、全日本空輸カーゴを含む15の航空会社パートナーと、ヨーロッパで年間11万回以上の出荷と45,000トンの貨物を処理しています。直感的なデジタルプラットフォームにより、カヤックやスカイスキャナーでフライトを予約するのと同じくらい簡単に貨物の予約ができます。航空会社にとっても、プロセスを合理化し大幅なコストを節約しながら、貨物スペースを効率的に分散し、より多くのユーザーにリーチすることができます。 ‍

2020年は関係する各方面から効率性とコスト削減に対する需要が高まっており、航空貨物業界にとって困難な年となりました。この需要はcargo.oneの成長に反映されています。「2019年から2020年の間に、2,000のフォワーダーオフィスがヨーロッパのプラットフォームを使用して、非常に不安定な市場状況でもリアルタイムのオファーを予約したことを受けて、ユーザーベースを300％増やしました。その間に、予約は700％以上増加しました。 」と、cargo.oneの最高経営責任者であるMoritz Claussenはコメントしました。「これまでに、cargo.oneは1800万を超えるオファーをフォワーダーに案内し、世界中の347の目的地にサービスを提供し、122か国に貨物を配達しました。」

ルフトハンザ・カーゴの会長兼最高経営責任者であるPeter Gerber氏は、次のようにコメントしています。「私たちはcargo.oneが急速な成長をし続けているのを嬉しく思い、北米やアジアなどの新しい市場への拡大を活用することを楽しみにしています。」Bessemer Venture PartnersのパートナーであるBob Goodman氏は、次のように述べています。「cargo.oneは航空貨物業界におけるデジタル配信と予約のための主要なプラットフォームに急速に発展しました。他の会社とは異なり、世界クラスのユーザーエクスペリエンスの提供に絶え間なく注力してきました。」

「結果は、実に目を見張るものがあります」と、Bessemer Venture Partners副社長のMichael Droesch氏は付け加えます。「cargo.oneはフォワーダーや航空会社が貨物を予約するための根本的により良い方法を提供し、業界全体の急速なデジタルへの転換の普及と予約を牽引しています。同社はヨーロッパで迅速かつ成功を収めるスタートを切っており、cargo.oneの差別化されたプラットフォームにとって大きく魅力的な市場である北米への拡大をサポートできることを嬉しく思います。」

グローバル展開の拡大 ‍

シリーズBの4,200万ドルの資金調達ラウンドは、既存の投資家であるIndex Ventures、Creandum、Point Nine、およびNext47と共にBessemer Venture Partnersが主導しています。 ‍

「cargo.oneの立ち上げ時に、Oliver、Moritz、Mikeの3人は、こんなに早く世界中の航空会社やフォワーダーにとって重要な基盤となるパートナーになり、パンデミック渦での航空会社のライフラインになるとは予想できませんでした。彼らは整然かつ徹底的に航空貨物用の​​新しいソフトウェアプラットフォームを構築し続けており、その使命とグローバル拡大の目標の面で彼らをサポートし続けることに興奮しています」と、Index VenturesのパートナーであるMartin Mignot氏はコメントしています。

「まもなく、世界中のすべてのフォワーダーがcargo.oneにアクセス可能になり、デジタル予約の利点を活用できるようになります。調達した資金で、ヨーロッパでの成功を基に、より多くの航空会社パートナーを採用し、グローバルにフォワーダーのユーザーベースを拡大し、北米とアジアへの拡大を深めます」と、 cargo.oneの最高経営責任者であるOliver T.Neumannはコメントしています。「そして、非常に重要なコロナウイルスワクチンの流通が世界中に増加するにつれ、史上初のマルチエアラインプラットフォームとして、すべての医薬品の出荷をパートナー航空会社全体で予約できるよう、cargo.oneの製品の提供を拡大します。」

さらに、同社は2021年まで予約用の製品を追加することに加え、航空会社がよりリアルタイムな価格設定を提供し、より良い運行計画に取り組み、不安定な市場での需要を予測するためのデータを使用するツールの開発を続けます。

[1] Deloitte’s annual holiday retail forecast - 2020年9月

[2] Air cargo and e-commerce enabling global trade Whitepaper - 2019年3月

[3] IATA figures - 2020年9月

[4] IATA figures - 2020年12月

[5] IATA analytics - 2020年9月

[6] Delta figures - 2020年5月

[7] American Airlines figures - 2020年11月

[8] United Airlines Q3 results - 2020年10月